川崎市の介護施設の虐待動画が悲しい。対策はできるのか?
入居者3名が続けて転落死したという川崎市の有料老人ホームでは第1報から様々な報道がされています。なかでも衝撃的だったのが入居者(※亡くなった方とは別)のご家族が隠しカメラで撮影したという動画でした。
「虐待」の様子を撮影した内容となっており、これだけでも事件性があるといえそうです。実際に動画を撮影したご家族は刑事告訴を検討しているとコメントなさっているようです。私のニュースサイトで動画を拝見しましたが本当に悲しくなります。
どうしたらこのような出来事を減らせるのか?
介護施設の従業員の待遇改善?
介護職の待遇が悪過ぎるから賃金を上げて待遇を良くするべきだという意見がよくあります。そのためには介護報酬を高めないといけませんが、その財源としては私たちが負担する介護保険や税金の負担が大きくなることを許容する必要があります。
介護施設の閉鎖性の問題?
確かに閉鎖的な空間に自分よりも弱者がいるというのは虐待の温床になります。相手が高齢者でなくても障害者や子供でも同じことがいえます。閉鎖性の問題はプライバシーの確保と表裏一体という面があります。常時カメラなどで録画しておくのも同様です。
このように考えると即効性のある対策をとるのは難しいような気がします。ひとまず“どんな人でも虐待をする側になりえる”という前提で定期的な研修を行うこと、介護職一人ひとりの心身の健康状態を把握できる仕組みを作ることが必要かなと思います。
例えば、認知症介護情報ネットワークでは「介護現場のための高齢者虐待防止教育システム」が提供されています。ただし上述のニュースも比較的研修などにさける予算があると思われる上場企業の介護施設で起きていることを考えると中小規模の介護事業者にとっては簡単なことではないのかもしれません。
圧倒的多数の介護職は真面目に仕事をしている
当たり前ですがほとんどの従業員は日夜利用者のことを思って仕事をしています。私の知人もある介護施設で働いていますが、仕事は大変ながらもやりがいがあると言っていました。
それから他業種と同じで介護職と働く会社の相性のようなものあるそうです。仕事にやりがいを感じているけれども、何か不満や不安がある介護士さんは転職を検討してもいいかもしれません。
参考:介護福祉士の転職サイト